RIKEN BRAIN SCIENCE INSTITUTE (理研BSI)

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脳について

脳(fMRI画像)

重さからすると、1400グラム足らずの組織の塊でしかない脳ですが、実際には比類なき器官です。脳は私たちが生きていくために絶対に必要な器官であり、これなしでは心臓の働き、呼吸、消化といった、生命活動を支える機能が停止してしまいます。しかし脳の働きはそれだけにとどまりません。今日の出来事をいくつか思い出してみてください。昼ごはんは美味しかったですか?一番最近見た映画を覚えていますか?楽しい映画でしたか?それとも悲しい映画でしたか?家から一番近いコンビニまでの道順を説明できますか?

脳があるから私たちは感動し、決心し、行動するのです。人生を経験から学び、言葉を話し、抽象的なことを考えるのも、脳あってのことです。つまり、脳があるから人間なのです。しかし脳は一体どんな仕組みになっているのでしょう。

この答を見つけるために、理研BSIだけでなく世界中の脳神経科学者が日夜研究を続けています。研究者は、脳機能についての基本的な理解に始まり、脳の成長の理解、コンピュータ機器での脳機能の再現方法に至るまで、さまざまな課題に取り組んでいます。また、どうすればアルツハイマー病のような神経疾患や、損傷を受けた脳を治療できるのかといった、私たちの社会が抱える重要な医療問題についても研究しています。

近年、脳神経科学研究の様々な分野で大きな進展が見られました。以下に紹介するのは、最近の研究成果のいくつかです。

神経の再生

神経の再生

身体のほかの細胞と異なり、損傷を受けた脳細胞は通常再生しません。しかしながら神経幹細胞治療の進展により、外傷・神経変性疾患・老化で失われた機能の再生についての研究成果が次々と報告されています。





遺伝子

遺伝子

パーキンソン病などの神経疾患の中には遺伝するケースがあることは、しばらく前から分かっていましたが、最近になって科学者たちは、アルツハイマー病などの進行性神経疾患の原因遺伝子の同定に成功しました。その成果をもとに、遺伝子導入技術をはじめ、治療法に結びつく可能性のあるツールを開発しています。




機能イメージング

機能イメージング

医学の分野では、MRI(磁気共鳴画像)やCAT(断層撮影装置)スキャンによる、脳の構造観察を長年にわたって行ってきました。現在では、脳の構造だけでなく、いくつもの異なる部位で脳が実際に活動する様子を見ることができるようになりました。